2023年4月5日水曜日

Raspberry Pi Pico/Raspberry Pi Pico WをMicroPythonで使う (macOS環境)

Raspberry Pi PicoおよびRaspberry Pi Pico Wは,パソコン上でThonnyというソフトウェアを使って,MicroPythonというPythonのサブセットを用いてプログラミングができます.

本稿は以下のページを参考にしました.

https://www.marutsu.co.jp/pc/static/large_order/zep/m-z-picoled-da1

https://tech-and-investment.com/raspberrypi-picow-2-pico_led/


ファームウェアのダウンロード


以下のページからダウンロードできます.

https://www.raspberrypi.com/documentation/microcontrollers/micropython.html



ファームウェアの作成(ソースコードからビルド)


以下では,Raspberry Pi PicoとRaspberry Pi Pico Wのファームウェア両方をコンパイルしています.
brew install python@3.11
cd
mkdir pico
cd pico
git clone -b master https://github.com/micropython/micropython.git
cd micropython
git submodule update --init -- lib/pico-sdk lib/tinyusb
make -C mpy-cross

cd lib/pico-sdk
git submodule update --init
cd ../..

export PICO_SDK_PATH=../../lib/pico-sdk
export PICO_TINYUSB_PATH=../../lib/tinyusb
cd ports/rp2
make PICO_BOARD=pico BOARD=PICO submodules
make PICO_BOARD=pico BOARD=PICO
make PICO_BOARD=pico_w BOARD=PICO_W submodules
make PICO_BOARD=pico_w BOARD=PICO_W
これで,pico/ports/rp2/build-PICO/firmware-uf2にRaspberry Pi Picoのファームウェアが,pico/ports/rp2-build-PICO_W/firmware-uf2にRaspberry Pi Picoのファームウェアが作成されます.

ファームウェアの書き込み


BOOTSELボタンを押しながらUSBでmacに接続すると,USBメモリとして認識されるので,ファームウェアのファイルをコピーしてください.ファイルのコピーが終わると自動的に再起動がかかります.

Python開発環境Thonnyのダウンロードとインストール


ThonnyというPythonの統合開発環境から直接プログラムを書き込んで動かすことができます.
https://thonny.org/にアクセスすると,Windows,Mac,Linuxのそれぞれのインストーラーがダウンロードできるので,ダウンロードしてアプリケーションをインストールします.
アプリケーションを起動すると,言語と初期設定を設定するダイアログが表示されます.
それぞれ日本語とRaspberry Piに設定します.
[Lets go!]ボタンをクリックすると,アプリケーションが起動します.

メニューバーの[Thonny]→[Settings...]をクリックして,「Thonnyオプション」ダイアログを開きます.「インタプリタ」タブを選択して,「MicroPython (Raspberry Pi Pico)」を選択します.


OKボタンをクリックしてこのダイアログを閉じたあと,Thonnyを再起動してください.

Raspberry Pi Picoで「Lチカ」プログラムの作成・実行


以下のようなプログラムを入力します.
以下のようなプログラムです.

Thonnyの起動時にRaspberry Pi PicoをUSBで接続していない場合は,右下のステータスバーでクリックして,Raspberry Pi Picoを選択すると,ThonnyがRaspberry Pi Picoに接続し直してボードを認識します.

ボードが認識されると,ウィンドウの上にある「実行」ボタンがクリックできるようになります.「実行」ボタンをクリックすると,プログラムがRaspberry Pi Picoに書き込まれて,LEDがチカチカします.

picozeroライブラリのインストール


上記のプログラムはピン番号が指定してある古いプログラムです.現在はpicozeroというライブラリが使えて,ピン番号を指定不要になっています.また,同じプログラムがRaspberry Pi PicoとRaspberry Pi Pico Wの両方で動きます.このライブラリを設定します.

まず,Thonnyのツールバーの右端にある,「通常モードに変更」をクリックして,Thonnyを再起動します.

すると,メニューバーが以下のように変わります.

メニューバーで「ツール」→「パッケージを管理...」を選択します.以下のようなパッケージ管理ダイアログが開きます.

検索テキストボックスに「picozero」と入力して,右の「PyPIを検索」ボタンをクリックすると,以下のようにpicozeroが表示されます.

検索結果にある「picozero」をクリックします.

下にある「インストール」ボタンをクリックします.インストールが進みます.

インストールが終了しました.「閉じる」ボタンをクリックしてください.

Raspberry Pi Pico/Pico Wでpicozeroを使った「Lチカ」プログラムの作成・実行


以下のようなプログラムを書きます.

このプログラムをmain.pyという名前で保存すると,Raspberry Pi PicoとRaspberry Pi Pico Wの両方で動きます.

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