2022年4月14日木曜日

CQ出版のBlackfin DSPセットアップとLチカ,このボードをUSB-DACとして使用する

ツールチェーンのインストール

sourceforge.netからツールチェーンをダウンロードしてインストールします.ここから最新バージョンをダウンロードします.2022年4月現在,2014R1が最新バージョンのようなので,このディレクトリの中を見ると,2つのバージョンが置いてあります.2014R1_45-RC22014R1-RC2があり,前者がgcc 4.5,後者がgcc 4.3を用いたバージョンのようです.ここでは最新版の前者をインストールしてみます.Windows用のバイナリをダウンロードします.

ファイルblackfin-toolchain-win32-2014R1_45.exeがダウンロードフォルダの中にダウンロードされるので,これをダブルクリックして実行します.


[Next]ボタンをクリックします.


[I Agree]ボタンをクリックします.


そのまま[Next >]ボタンをクリックします.


インストール先のフォルダを確認されますので,そのまま[Next >]ボタンをクリックします.ここでは「Program Files (x86)\Analog Devices\GNU ToolChain\2024R1_45」にインストールされます.


スタートメニューの場所を確認されますので,そのまま[Install]ボタンをクリックします.


インストールが開始されます.


インストールが終了しました.


コマンドプロンプトを開いて「bfin-elf-gcc --version」というコマンドを打ち込んで,上記のようにバージョンが表示されたら,PATHの設定まで正常に終了しています.うまくいかない場合は,環境変数PATHに以下のパスが追加されているか確認してください.

C:\Program Files (x86)\Analog Devices\GNU Toolchain\2014R1_45\extra-bin
C:\Program Files (x86)\Analog Devices\GNU Toolchain\2014R1_45\elf\bin
C:\Program Files (x86)\Analog Devices\GNU Toolchain\2014R1_45\uclinux\bin
C:\Program Files (x86)\Analog Devices\GNU Toolchain\2014R1_45\linux-uclibc\bin

Lチカプログラムのダウンロードとコンパイル

次に,サンプルプログラムをダウンロードしてインストールしてみます.LEDを点滅させるプログラムがCQ出版のサポートページにあるので,ダウンロードします.

ファイル「led_blink.zip」をダウンロードします.zipファイルを展開するとフォルダ「led_blink」ができるので,これを,書籍の付録CD-ROMからコピーしたフォルダ階層の中のフォルダ「effect_sample」の中にコピーします.コマンドプロンプトでここに移動してください.


makeコマンドを入力すると,次のようにファイルがコンパイルされて,ファイル「led_blink.ldr」ができます.


フラッシュROM書き込みツールのインストール

書籍付録のCD-ROMのフォルダ「miniconfig」の中にあるファイル「miniconfig-1.6.3.msi」をダブルクリックして実行します.次のようなダイアログが表示されます.


「次へ」ボタンをクリックします.


上の図のようなダイアログが表示されるので,ここでも「次へ」ボタンをクリックします.


上の図のようなバージョン情報が表示されるので,「次へ」ボタンをクリックします.


インストール先のフォルダを選択するダイアログが出ますので,そのまま「次へ」ボタンをクリックします.このときフォルダ「C:\Program Files (x86)\CuBeatSystems\Blackfin MiniConfig for IFX-49\」にツールがインストールされます.


上の図のようなダイアログが表示されるので,「次へ」ボタンをクリックするとインストールが始まります.


インストール中です.


インストールが終了しました.「閉じる」ボタンをクリックしてインストーラを終了してください.


デスクトップにコンフィグツールのアイコンが2個できています.また,スタートメニューにも登録されています.

GUIツールでのプログラムの書き込み

ここではプログラムをblackfinボードに書き込みます.デスクトップのアイコン「Blackfin MiniConfig GUI」をダブルクリックしてプログラムを起動します.


USBポートにボードが接続されていなかったり,ボードが認識されていなかったりすると,上の図のようにグレースケールでボードの絵が表示されます.


ボードをUSBケーブルでパソコンに接続すると,ボードが認識されて「ターゲット」にボードのIDが表示されます.

次に書き込むプログラムを選択します.表示されているプログラムを書き込んでみます.

ボードのジャンパーピンを接続してボードのRESETボタンを押した後,プログラムの「書き込み」ボタンをクリックします.

下のプログレスバーが表示され,プログラムが書き込まれます.プログラムの書き込みが終了すると,次のような「完了しました」というダイアログが表示されます.


Lチカプログラムの書き込み

上で作成したLチカプログラムを書き込むには,makeして出来たled_blink.ldrファイルをこのGUIツールにドラッグ&ドロップすれば良いです.
まずボードを書き込みモードにするために,ジャンパーピンを繋いでリセットボタンを押します.その後で,led_blink.ldrファイルをファイルエクスプローラーからドラッグ&ドロップします.
プログレスバーに進捗が表示され,プログラムが書き込まれます.
プログラムの書き込みが終わりました.
ボードのジャンパーピンを外してリセットボタンを押すと,プログラムが実行されます.

USB-DACとしての使用

上記のプログラムでは,書き込むプログラムがあらかじめ決まっているようです.ここでは,このボードをUSB-DACとして使用する「misc_ifx49_usbdac.ldr」をアプリケーションとして選択して書き込みボタンをクリックします.


書き込みは,ボードのジャンパーピンを繋いで,RESETボタンを押した後ソフトウェアから書き込みです.実行は,ボードのジャンパーピンを外して,RESETボタンを押します.


無事にこのボードがUSB-DACとして認識されてパソコンの音をこのボード経由で出すことができました.

このボードはエフェクターとしてのアプリを念頭に置いたDSPボードなので,このUSB-DACの出力音にいろいろとエフェクトをかけることができそうです.



0 件のコメント:

コメントを投稿